瞬はベッドにダイブする。
今年で22歳になり、社会に出て2年目
やっと一人暮らしの生活にも
慣れてきたころ
またあの記憶が頭に浮かぶ。
もうあの子がいなくなって13年たつ
もし今いたら自分と同じ22歳だろう…


「ゆり…」


野中 百合(ノナカユリ)。
同じ小学校の同期で小学4年の頃に
仲良くなった四人の中の一人
大きなクリクリな目と
目の下の三つの黒子が特徴だった
凄く可愛い子だ。
そんな可愛い百合を俺は好きだった
まだ小さくてやんちゃだった
俺はそんな気持ちに気付いていなかった
百合がいなくなって気付いたんだ。


瞬は責任を感じている。
いや、瞬達四人は責任を感じている
何故か…それは簡単なこと
自分達と遊んでいる間に
百合は消えたのだ。


「もう…寝よう」


もう13年もたったんだ。
それに確かに自分達と
遊んでいた途中に消えたが、
自分達のせいということもない。


瞬は自分に言い聞かせ
布団をかぶり眠りについた。