「はぁ〜・・・・・」


「何ため息なんて吐いてるのよ!」




そう言い隣に座ったのは、同級生で演劇部仲間の




「志緒、おはよ―。橘くんがねぇ・・・・」


「また橘君かぁ・・・あの子もよく飽きずにやるよね(笑)」


「もう、他人事なんだから―。」




話ながら教室に入り席につく。




「そういえば、今日雪のライバル役のオーディションよね。」


「そういえば・・・橘くん張り切ってたなぁ。」


「当たり前じゃないっすか。センパイと練習できるんすから!」




(げっ!?)




あたし達の後ろから顔を出してきて話に入ってきた。



「センパイ、今げって思ったでしょ?ってゆーか絶対思いましたよね!!」



「思ってない。思ってない!」



「センパイあんまりですよ〜!!」




そう言って涙目になりながらあたしに抱きついてきた。




は〜・・・・・・・・もう、いいや。




半ば呆れ状態のあたしを
堪えながら笑ってる志緒にちょっとムカッときた。




「はいはい。そんなに泣かないで。」



「センパイが悪いんですよ。」




なんなのコイツ??!




泣いた後は拗ねるだぁ???!





「あたし、泣きむしな男より、強くて逞しい男の人のほうが好きだなぁ・・・。ねぇ志緒は?」



「あたしは面食いだから(笑)」




あたしの無茶ブリにもちゃんと答えられるなんて、やっぱり付き合いの長さが違うねぇ。




あたしが1人で感心していると橘くんがあたしから離れて、真剣な顔を向けた。