夏休みが明けた。 さすがに去年のように真っ黒に日焼けした子はいない。 私もそうだけど、塾通いで自転車焼けをしてる人がいっぱいいる。 久しぶりに学校に来たけど、誰も夏休みの感想なんか言わない。 聞かなくても、誰もが塾の夏期講習で忙しかったってわかるし。 「おはよう」 「…おはよ」 カンナに声をかけられたけど、私はそっけなく返した。 何となくあの日から気まずい。 カンナと会うのもあの日以来だった。