通知表をもらう頃は、ジンとの関わりは一切なかったので、帰宅時間が遅くなったりとか、親に口答えしたりとか、そういうのがなかったからかもしれない。



バカみたいに親に反抗するんじゃなくて、いい子を演じればよかったのかもしれないけど…。


私にはそんな器用な事、できるわけがなかった。




「…お母さん。明後日、お祭りがあるんだけど、行ってもいいかな…?」


「明後日?」



遠慮がちに言うと、お母さんは冷蔵庫に貼ってある私の塾の予定表を見た。


明後日も夕方まで夏期講習。


次の日は休みだった。



「…あまり遅くならないうちに帰ってくるのよ?」


「…はい」



やはり、最近はおとなしくしてるせいかあっさりと許可がおりた。