4限目が終わり、私はみなみとお弁当を食べていた。

「あのね、玉木さんから面白そうな本教えてもらったんだ♪」

私はさっそくみなみに話していた。

「へぇ〜。何て本??」

「“魔法の恋"って言うんだけど……」

「なんか不思議な名前だね」

みなみはたこさんウインナーを口に入れた。

私は相変わらず目をキラキラさせ、

「うん!でしょ??♪」

「で?今日借りに行くんだ??」

みなみは一口お茶を飲み、私に聞いてきた。

「うん!!みなみも来てくれる??」

私がそう言うと、みなみは少し困った顔をし、

「ごめん……今日、優くんのところ行かなきゃなんだ…」

私は食べようとしていたから揚げをぽろっと落としてしまった。

するとみなみは上目使いで両手を合わせ、

「ごめんね」

と言った。