繭ちゃんがいなくなっても、あたしたちは騒いだ。 ちょっと打ちあいして、お喋り。 古谷くんのことを忘れたくて、騒ぎまくった。 ―きーん…こーん― チャイムがなった。 部活の終了時間。 「おわったぁ!」 ラケットを持って、荷物おきばに笑いながら戻った。 「…先輩」 「…え」 またかよ、って顔したかもしれない。