トイレをすまして、会場に戻ろうとした。 でも、もう曲が始まってて入れない。 しょうがないか…。 ドアによっかかって待ってよう。 「なぁ、さっき俺らの学校んとこ、いたよな?」 いきなり、声をかけてきた男子。 …誰? 「西林。一年といたよな。 そんときから、いいなーとか思ってて。抜け出しちゃおうぜ」 「……あの」 抵抗のことばも言えず、手を掴まれる。