「これ追い出して桃切って!」


「は…お、追い出す…。旦那様をですか?」


「うんうん」


邪魔だし。

美味しいものもまずくなっちゃう。


「…父親に散々な言い様ね…」


こんくらい言っとかなきゃ反省しないもん。

今回ばかりは許さないんだから。


「ふっ…。いいよさかもっちゃん。出てくからさ…ふっ」


「だ、旦那様…」


わざとらしくうなだれた父様は、ふらふらと出て行った。


「桃とすたーなんとか食べたい」


「はい。すぐに」


一瞬父様を気にしていた様子だったけど、すぐにそう言って笑いかけてくれた。


「りんりんとしゅっちゃんの分もね」


しゅっちゃんはもう普通の服に戻った。

りんりんに一発殴られて、しくしく言いながら着替えてた。


「危うくしゅっちゃんのこと嫌いになるとこだったよー」


「危うく転ぶとこやったよーみたいなノリで言わんといてくれる?」


「ん?」


えへへ。