ま、父様“じょおしき”ってもんがないんだよね。ね!


「お前が言うか…」


「なに?」


「なんでも」


ま、ともかく父様はほっとこう。

相手するとキリがないかんね。


そう決めて、半ば強引にみんなを引き連れて自室に戻った。


「…ふー。あーめんどくさかったぁ」


「……」

「……」

「……」


「さ、琥珀、梨音」


初めてあたしの部屋に下ろすんじゃん!

きゃ~~~興奮!!


「真緒ちゃんの部屋…?」


「そおだよ」


「えらくまた…広いんやね…」


「そーお?」


「あのドアなに?」


「お風呂」


「お風呂ぉ!?」