「かっくん…❤梨音が可愛いよ…❤」
「分かったから」
苦笑いで呆れながら返された。
「琥珀なんか寝てるっていうのに…」
やっぱあの子ってマイペースだよね。
気分屋なとこあるし。
まあいいんだけどね。それはそれで。
「真緒~っ…置いてかないでよぉ~!」
「あ。りんりん」
忘れてたよ。
家に帰った瞬間この子達のことしか頭になかった。
ごめんごめん、と笑いながら謝ると、梨音を抱き上げて「もらっちゃおうかなー」ってニヤニヤしながら言われた。
「ずぇっっっっったいいや」
「じゃあ楓でいいや」
「梨音の代わりに『でいいや』ってお前な」
「ダメダメダメ! かっくんもまおの!」
……ん?
まお……のかな、かっくん。
あれ…違う?
でもまおのじゃなきゃやだもん。
……? なんで?
「??」