「だってお腹すいたもーん」


「じゃ下でなんか買ってくるから待ってろ」


「きゃ~っかっくん大好き!」


嬉しそうな顔で言うと、ぴょんっと跳びはねて抱きついてきた。


……ハア…。

なんでこいつこんな可愛いの。


昨日野木さんとやらに頼んでユーロに替えてきてもらった金の入った財布を手に、下に降りた。


「おっ。これ美味そう」


「じゃあ僕はこれ。…花梨はこのへんでいいよね」


「いいんちゃう?」


「……」


……どっから出てきてんだこの野郎ども。


「アタシもお腹すいたっ。かっくん、お金ないのっ買って❤」


「きっしょくわりぃ…」


「……真顔でひかれるとなんや落ち込む」


真顔でひかずしてどうしろと?


「チッ……」


さっき着いたんなら円しか持ってないだろう。

利子三倍を心に決め、二人が手に取っているものを奪い取った。


「ありがとうかっくんっ。アイシテル❤」


「死ね」