「真裕…？」
再び聞いてきた真裕の表情に、思わずぐっと眉を寄せた。
「……ごめんね」
…ああ……そうか。
なんで気付かなかったんだ？
「…真裕」
こいつはこれで……ちゃんと分かっている。
なにも分かってないようで、本当はすべてを見てるんだ。
「おいで、真裕…」
今回の騒動に不安になり、俺の反応が気になってたんだ―。
嫌がっている俺が……気になって仕方なかったんだな…。
「かっくん…！」
みるみるうちに目に涙をため、バサッと布団を落として飛び込んできた。
「……お前が嫌なんじゃねぇよ」
「うん…」
「お前がいいんなら、俺はこれでもいいと思ってんし」
「うん…」
まだ……言えないけれど。
俺はそのくらいお前に惚れてんだよ。
余計な心配すんな…。
「大丈夫だ。ずっといる。……安心して寝な」
やっとつかんだ手。
離すわけにいくかよ…。
