「かっくんりんりん嫌いなの?」


「好き嫌い以前の問題」


「んー?」


難しくって……わかんない。



頭を捻っているうちに、車は止まった。


「お嬢様、着きましてございます。こちらお帽子とサングラス、お付け下さい」


「ありがとう」


どっから出てきたのか、二人分のそれを受け取って、かっくんとこそこそホテルに入った。


「……」


「おい、なにしてんだ」


「……ちぇっくいんてどうやるの?」


…わはは。

野木さん帰ってもらっちゃったし…。

やり方分かんない分かんない分かんないーっ!

どうしよう!


「ハア……。俺がやるから待ってろ」


「あ、やだやだ一緒に行く!」


「あ。……名前、どうすんの?」


「なまえ?」