髪の毛を乾かし終えて…ベッドに飛び込もうとしたら、ノック音。

えっと……出ようか。うん。


「はーいはーい」


すったかたっと駆け寄って、鍵を開け扉を開…。


「Oh,Mahiro!!」


「げ?」


―ぐゎばっっ


「にゃああーーーーっ! うにゃああ!?」


あたしが扉を開ける前にガチャっと開いたかと思うと、英語で呼び掛けられると同時になにかがあたしに覆いかぶさった。

あんまりの驚きで恐怖さえも感じ、両手をじたばたさせながら叫びまくった。


「きゃああーーっ! かっくんーっ!!」


「真裕!?」


「かっくん!」


無意識に名前を叫んだら、ちょうどかっくんが慌てて駆けよって来てくれてたとこだった。

げしっと覆いかぶさっているなにかを足蹴にし、急いでかっくんのもとに走った。


「真裕っ…大丈夫か? なんだあいつ」


「かっくん~…!」


ひしっと抱きついたあたしをかっくんは受け止めてくれた。


「Oh Mahiro!!I wanted to meet!」
(おお、真裕!! 会いたかったよっ)


「うあ~んっ。だれぇ?」


きらきらと目を輝かせる英国人が怖くって、かっくんの後ろに身を隠す。