「それにそのうち国際電話もバンバンくんぞ」
「おふっ…」
ま、まだあんのー？
やだなもう…めんどくさーい。
お母さんだってこんなんじゃ帰りたくても帰れないよー…。
父様ってつくづく考えなしだなぁ。
―ルルルルルッ
「お？」
やれやれと父様に呆れて首を振っていると、電話が鳴った。
んー…これは…。
「Bonjour?」
（もしもし？）
『Bonjour, je suis Mahiro!?
（もしもしマヒロッ！？）
Avec ce Hoshino Kaede
（あのホシノカエデと）
Je suis vrai même si je suis engagé!
（婚約したって本当なの！）』
おわお。
数か月ぶりの電話で第一声これって。
『落ち着いてよアニーったら』
『だってこれが落ち着いていられるもんですか！』
こっちにいたときの唯一のあたしのお友達、アニー。
たぶんりんりんと性格がそっくり。
そしてかっくん…星野楓の大ファンでもあるのだ。
