―バ…タン…カチッ


扉の閉まる音…の直後に鍵を締めた音がしたかと思うと、突然背中から抱きすくめられた。


「!」


あんまりの驚きで心臓が口から出るかと思ったよ…。


「かっくん?」


もちろんこの部屋にはあたしとかっくんしかいないわけだから、あたしを抱きしめてるのはかっくんだ。

体に回された腕に触れながら呼びかけてみた。


「…っ…!」


びくんと体を揺らし、思わず触れていた腕にしがみつく。

驚きもあったけど…。


だって……かっくんがあたしの首筋にキスをした。



「あ…悪い」


「ん……ううん」


ハッとした声色で言い、あたしを離す。


「……」


くるりと振り返って、おそるおそる抱きついてみた。


「…!」


一瞬びっくりしたみたいだったけど、すぐに抱きしめ返してくれて…。

しばらくそのまま抱きしめあっていた。