「変更!」

「無理!」

「変更!」

「無理!」


「お前らうるさい」


「ごめんなさい」

「すまん」


あのね、いくらかっくんがすごくてもね。天才でもね。かっこよくてもね。超すてきでもね。もう愛しちゃっててもね。


「……ベタ褒めじゃねーかよ」


「だってすきなんだもん」


「……」


「……」


それに本当のことだよ!


ぷいっと顔を背けて…その先にたまたまかっくんがいて、駆け寄った。


「ねえねえねえだいじょおぶ?」


「やったことある曲だったし大丈夫じゃね?」


「やったことあるのっ? わあすごぉい!」


さすがかっくん!

じゃあまったく初めてのぶっつけ本番じゃないんだね?

ならかっくんならできるかなあ。


「まあなんとかなるだろ」


かっくんにしては珍しく適当発言。

バイオリンに関しては完璧主義者なのにねー。