……?
は? なんだ今のは…。
真裕がそうした瞬間、未だうな垂れる男を引き連れて会長は足早に去っていった。
それに……てっきり囲っていた令嬢や子息達、経営トップ者達が真裕に押しかけると思っていたのに…。
「…?」
サッと黙って道を開ける。
真裕は、悠然とそこを通って外に出て行った。
……のを、意味も分からず俺達は追いかけてみたり。
「っっっはーーーーー!! えっほえっほげほげほげほ!」
「……」
「……」
「……」
「……」
「うえっほえっほ! げほっ……あー…。よく生きてたよあたし。うん。頑張った!」
地面に膝をつき片手をつき、せき込んではしきりに自分をほめている。
「えっと……真緒?」
「はあもう…。貴族制度めんどくさ! これだから先代の世代の人達は…」
いや…。
貴族は制度とかじゃないと思うが。
「ま、真緒たん…?」
「あとでねしゅっちゃん」
「え?」
―ぐゎばっ
「……」