「はあ…」


頭の痛みと気分の悪さで背筋が冷たくなり、呼吸が苦しくなる。


「…っ…」


「!! 武藤さん!」


…最後に聞いたのは、岬先生の声。


…ではなく……。



「……しっかりしろよ、真裕…」



すぐ耳元で…かっくんがそう囁いたような気がした。







『まーおっ。おいで?』


『母様!』


『くすっ…ただいま。今日はお土産があるのよ?』


『わあ! なあに?』


『ほら! このお洋服、まおに似合うと思って買ってきたの』


『ありがとう母様っ』








お母、さん…。