「ちょっと…」
しばらくその場は静まり返り、やがてりんりんが口を開いた。
「黙って聞いてればずいぶん勝手ね。全部人のせいにしようって言うの？」
「別にあんたに信じてもらう必要ないわ。あたし女は嫌いなの」
「へえそう？ 奇遇ね。あたしもあんたみたいな女がこの世で一番嫌いだわ」
…また…火花が…。
あはは、はは。
「ま、せいぜい気を付けなさいよね。言っとっけど、次なんかあったとしてもあたしは関係ないわよ」
「まだなんかあるの？」
「あたしが知るわけないでしょ」
だって今、まだあるようなこと言ったじゃあん。
「それより」
「…？」
「別にこれは、善意で伝えるわけじゃないわ。ただその……ちょっとしたお詫びよ」
お詫び？
……うん。お詫びね。
妙に納得してしまっているあたしに、衝撃的としか言えない一言が浴びせられた。
「あたし、真琴さんに会ったわ」
