しばらく歩いてから、ぴたっと足を止めるみんな。
「？？？」
「…で、今さらなんの用？ ……偽物さん」
にせ……もの…。
偽物？
「……？」
未だわけの分からないままのあたし。
「よしてよね。嫌味ったらしい」
「あら、嫌味も皮肉もこめたくなるわ」
「なによ。人がせっかく教えてやろうとしてるのに、その態度？」
「教えるですって？ なにをよ」
明らかに喧嘩腰の二人。
言い合いどころか殴り合いでも始まりそうなくらいの勢いなので、しゅっちゃんがへらへらと笑いながら仲裁に入った。
「まーまーまー後回しやて！ なに教えてくれるん？ いいこと？」
「藤峰真裕には最悪のことだと思うわよ」
「…………あたし？」
え、なんであたし？
てか今藤峰真裕とか言っ…。
「あ！ あんた偽物事件の犯人」
「今さら！？」
「まだ気付いてなかったの…？」
えー……。
なんで今さら？ てかもうあんたの話終わったんじゃ…。
