慌ててかっくんの後ろの隠れ、涙を拭いながら彼女に恐る恐る問う。


「だ……誰?」


「…お前忘れてんの?」


「え?」


かっくん知ってるの?

え? え?

忘れてるって……知ってるのあたし?


「あ! どっかで見たと思ったらあんた…」


…りんりんまで?


「ああ、君か」


…蓮くんまで?


「おーそういやぁ」


……しゅっちゃん…まで…。


…え、あたしだけ?

え、なに? なんで?


「前言撤回よ。行きましょ真緒。ただしあたし達も行かせてもらうわよ」


「ふん。いいわよ。その方が都合いいわ」


えええー…。

なんっですかその異様な空気。

火花散ってない、ね?


おろおろするあたしをずるずる引きずりながら、かっくんがみんなに着いて行った。


「…どこ行くの?」


「さあ」