「あ、そうだ真緒ちゃん」
「え?」
話が終わったところで、思い出したように女の子Aが言った。
……名前ほとんど知らないんだよね。
クラスのみんなの顔くらいは分かるんだけど。
「真緒ちゃんが来る三秒くらい前にお友達が呼びに来てたわよ」
三……秒?
三秒て…。
「お友達なんていないけど…」
しゅっちゃん達以外に仲のいいお友達はいないよ?
それ本当にあたし?
「ええー? でも確かに真緒ちゃんいる? って聞かれたのよ。まだ来てないって言ったら…ほら。これ渡されたの」
「?」
なんだこれ。
紙切れ?
「ありがとう」
分からないながらも受け取って、丁寧に折られたそれを開いてみた。
『これを見次第、下記の場所に来られたし』
……。
「来られ……たし…?」
…って……なに。