―――……

教室に入れば、それはまあ大変なことだった。


「あっ武藤さんが来たわよ!」

「真緒ちゃんちょっと来てっ」


「あ」

「あ…」


あ~~れぇ~~!

かっくん、たーすけてぇーっ。


「星野くん、婚約って本当なのね本当なのねっ!」

「真裕ちゃんて可愛いっ?」

「いつそういう関係になったの?」


「真緒ちゃん星野くんと付き合ってたんじゃなかったの?」

「ウワキだったの?」


…???

あーんもうついていけない!


それぞれ別の集団に詰め寄られ、たじろぐばかりのあたし達。

助けを求める相手もなくて、ただただ押しつぶされた。




「えっほん!」



……?


「あたしの真緒、返して❤」


「た、高橋さん…」


「ああ、ついでにこっちももらっとくよ」


「轟くん!」


わおー。りんりん蓮くん。