別に日本が嫌いって訳じゃないが、あの糞親父が居る限り好きになれない。

これは譲れないことだ。


定番のアールグレイを飲み、パソコンを開く。

飛行機ではゆっくりしたいため、早めに仕事を終わらせよう。


静かな車内にカチカチとキーボード音が響き渡る。



残ってた仕事を終わらせたと同時に車がゆっくり停まった。



空港に着いたらしい。


波留が俺の横のドアを開けた。


「…だ」

「“だから自分で出来る”、でしょ?」


言おうとしたことを言われ、俺は波留を睨む。