処置室に入ると、アイマスクを外していいと言われたので、アイマスクを外した。

処置室を見渡した。
そこには何人もの人間がベッドに横たわっている。

意識が無いみたいだった。

寝てるの?
ううん、まさか。

「さあ、そこのベッドに横になって。」

研究員の人に言われ、あたしはベッドに横になった。

研究員の人の手には注射器。
注射器の中には、赤い液体。

「それは血ですか?」

あたしは気になったので聞いた見た。

研究員の人は
「血じゃありません。あなたが、あなたの力をコントロールできるようになるための薬…といったところでしょうか。」

と言った。


怖かったけど、殺されるわけじゃない。
あたしは目を瞑った。

腕にチクリとした痛みが走る。
そしてすぐに、意識が途切れた。