目が覚めたら、あたしはさっきと違う場所にいた。

ベッドから起き上がり、辺りを見渡す。

「…あれ…ここどこ?」

立とうと思ったら、腕に何か違和感を感じた。

「何これ。注射?」

腕には、注射のあとに貼るようなものが貼ってあった。
あたしは何か気持ち悪くなって、それをはがした。

案の定、あたしの腕には注射の痕があった。

「やっぱり。さっき何かされたんだ。」

すると、ドアをノックする音が聞こえた。

あたしはおそるおそる返事した。

「…誰ですか?」

「俺。キースだけど。」

キース!!!
あたしは急いでドアを開けた。

「キース!」

「良かった。無事…ん?」

キースはあたしをまじまじと見ている。

何かあたしの顔についてる?


「え、どうしたの?」

キースはあたしを指さした。

「どうしたんだよ。それ。」

「それ?」

「目の色だよ。お前、前は茶色だっただろ。」

「ええ?何言って…。」

あたしは、近くにあった鏡をのぞいた。

そこに映ったあたしは、
あたしなんだけど
違った。

瞳の色が 赤い。

「何よこれ…!!!!あたし、どうして…。」