群青の剣 本部

「なあ…リー。」

本部の片隅にある机に、キースとリーが居る。

「どうしたの、キース?」

リーは読んでいる書類からは目を離さずにキースに返事した。

「あの能力者達、研究所で何されるんだよ?」

「…さあねえ。能力の力を倍増させるような手術みたいなのされるんじゃないかな?」

リーは淡々と答えた。

キースは少し悩んだのち、立ち上がった。

そして、ドアに向かって歩きだした。

「ちょ、キース!?」

リーは書類を置いて、立ち上がった。

「俺、調べてくる。」

「何を!!」

「…色々だよ!!」

そう言うと、キースは本部から出て行ってしまった。


キースが向かった先は、帝都軍事研究所だった。

入るなりすぐさま、受付にいた研究員に尋ねた。

「禁固資料室はどこだ。国家図書館にない本や資料が、ここにあるんだろ?」

いきなりのことに、受付の研究員は困っているようだった。

「えっと…群青の剣の方ですよね?禁固資料室には、サンドラ四世陛下の許可が無ければ誰であろうと通せないんです。」


「関係ねえよ。俺は急いでるんだ。案内してくれ。」

キースは引かないようだった。

「ですが…!!!」

すると、奥から見覚えのある顔が見えた。

「あら、キース?本部に帰ったんじゃなかったの?」

エリザベスだった。