いきなりそんなことを聞き出すから、あたしは食べる手を止めた。

「サンマリアの丘?…うん。見たことあるよ。」

サンマリアの丘といえば、シルエ殿下が好きな…。

「え、なになに!?キースってば夕日なんか見ちゃうの!?」

キースが夕日なんて、面白かったから、ちょっとからかってみた。

すると、キースは少し照れながら、

「悪ぃかよ。言っとくけど、俺はサンマリアの丘じゃ夕焼けは見ないぜ。」

と言った。

「サンマリアの丘からの夕日は1番だって有名じゃない。他にも綺麗に見える所、あるの?」

「あるよ。」

キースは立ち上がり、窓の所へ行った。


「今度連れてってやるよ。」


え?
どうしたの?
なんか今日のキースはやけに優しい。

「うん!楽しみにしてる!」