もうだめだ。
そう思った時でした。

ドゴォンッと、ものすごい音を立てて
バレンシア軍がいた地面が割れました。


「…っあれは!?」

「どけ。あとは俺たちでどうにでもなる。」

振り向くと、黒い軍服に身を包んだ兵士が40人ほどいました。

「あなた方は…?」

「俺たちは能力者の部隊。〇〇〇〇」


「あっ…待って…!」

――――――

「すごかったですよ。一瞬で敵はほとんど死にました。」

「そんな…強い力…。」

「はは。すいません。こんなこと話して。」

軍人さんは、頭を掻きながら笑って言った。

「部隊の名前は聞こえなかったんですけどね…。私たちはシェディムと呼んでいます。」

「シェディム?」

「悪魔、という意味です。」


そう言い残し、軍人さんは部屋を出ていった。


悪魔…か。