「…盾、ですか。」

群青の剣ってゆう名前なんだから、
マリアナ帝国の剣の方が
合ってる気がするんだけど。

すると、軍人さんは
あたしに色々教えてくれた。

「ベルさんは、20年前の戦争の話は聞いたことありますか?」

「あれですよね?終戦の日に平和条約を結んだ…。」

「はい。そうです。その戦争では、群青の剣は戦場には出てないんですよ。」


あたしは初めて聞いたことに
驚いた。

「私はあの時16歳で、初陣でしたので、よく覚えています。
私の部隊は前線で戦っていました…。」


――――

あの日は、曇りで
今にも雨が降りそうな勢いでした。


「たっ…隊長!!!!押されてます!!」

「諦めるな!!!我らの背中は群青の剣が守ってくれてるんだ!!!!」

当時から、群青の剣は私たち一般軍にとっては憧れの部隊であり
心強い存在でした。

マリアナ帝国は、群青の剣が守ってくれる。
家族は安全だ。
だから我々は戦うのだ。

そう、何回も何回も
言われました。


…ポツッ

「あれ…雨が…」

とうとう雨が降りだしました。
雨が降ったら火薬の武器は使えません。

「くそっ…剣を抜けェェェェ!バレンシアの軍も火薬は使えない。行くぞ!」

隊長の合図と共に私たちは走りだし、バレンシア軍に襲いかかりました。


ですが相手は、大国バレンシア。
数が圧倒的に少なくマリアナ軍が負けるのは目に見えていました。

みるみるうちに、私の軍の兵士たちは倒れていきました。