キースは黙々と話し続けた。

「んで、もちろん能力者の事も平和条約には書かれてた。軍に所属しちゃいけないとか、まあ、城でお前が言われたような事がな。」

「ああ、なるほど。それで?レジスタンスとはどういう…」

あたしは早く話の先が知りたくて、キースを急かした。

「レジスタンスの奴らは能力者の力を異常なまでに崇拝してる。だから、能力者の力を封じるような条約を結んだ国に対して反抗してるってわけだ。」


能力者の力を崇拝…。
そこまで…。


「そう…だよね。一瞬で人を殺せちゃうような力だもん、崇拝もするよね…。」

なんだか気分が悪くなってきた。

あたしの力は異常なんだ。
あたしは人殺し。
あたしは厄なんだ…。


「ねえ。あたし、どうしたらいいの?」

たまらなくなって、皆に問いかけた。
期待するような言葉が返ってくるとは思ってなかったけど、
それでも何か言葉をかけて欲しかった。