「そりゃそうだよ!!」

リーが焦るような感じで喋る。

「いくら平和条約を結んでようと、バレンシア国はずっとマリアナ帝国の宿敵なんだよ。だから、さっきのベルの力のこととか知られちゃったら危ないんだ!」

「そんな…。」

何それ。
意味が分からないよ。


あたしは段々訳が分からなくなってきた。

そもそも、どうしてレジスタンスの組織なんかが出来るの?


「…ベル。」

不意に、キースがあたしを呼んだ。

「よく分かってねぇようだから、説明するけど。」

「?…うん。」

「レジスタンスは反政府組織だ。レジスタンスの連中は、平和条約に反対してる。」

「どうして!!!」

平和条約は、戦争が終わった証。平和の約束じゃない!


「平和条約には世界中の平和を維持するために、国交の復活や戦争放棄などが書かれていたんだ。戦力の削減とかな。」

「軍は無くならないの?」

「ああ。軍は無くならない。国の治安を維持する役目とかがあるからな。」