ルクテンに着くまでの間、あたしは三人と色んな話をした。

リーは軍の名家の息子で、去年士官学校を主席で卒業したらしい。
すごいね。

キースも去年士官学校を主席で卒業したらしい。リーとは士官学校時代からの親友って言ってた。

二人とも、あたしと同い年なのにすごい。

エリザベスさんは二人の先輩で、25歳。
群青の剣の中でも唯一の女性士官なんだって。

リーとキースは、エリザベスさんのことを先輩なのに『リザ』って呼んでた。

だからあたしもリザって呼んでって言われた。

うん、リザって呼ぼう。


そんなこんなで、あたしたちを乗せた車は
ルクテン研究所へ到着した。


ルクテン研究所は、ルクテン市街地より少し離れた所にある。


「ここが…ルクテン研究所…。」

「そうよ。さ、ベル、行きましょう。」


あたしたちは研究所へ入った。

入り口は厳重に警備されていて、ただならぬ雰囲気を感じた。

研究所の中は機械やら何やらでいっぱいだった。

少し歩いていくと、人が立っていた。


「…どうも。マリアナ帝国軍群青の剣所属エリザベス・ウィンザーです。」

「こんにちは。リリー・キッドマンです。…こんな挨拶も、何回目かしらね?」


姉さんだった。