さて、あの女生徒はどこの国籍だろうか。

アリスカは日本語と母国のロシア語程度しか話せない。

それ以外となるとお手上げなのだが…。

そう思っていると。

「!」

女生徒の方が先にアリスカに気づいた。

「Roughly and face that is not the your woman outline. Transfer student?(あら、貴女見かけない顔ね。転校生?)」

流暢な英語で話しかけてくる。

が、アリスカは英語に明るくないので理解できない。

「Est-ce que vous ne comprenez pas les Anglais?Alors français?(英語はわからない?じゃあフランス語は?)」

「?」

「Von Merkmalen urteilend, ist es Norden Europa?Verstehen Sie Deutsch?(顔立ちからすると北欧かしら?ドイツ語はわかる?)」

「????」

「怎么说中文事没有哟(まさか中国語って事はないわよね)」

どこまでも続く各国語のオンパレード。

アリスカが舌を巻いてしまうほどに、女生徒は語学堪能だった。