校門を潜り、広い校庭を歩く。

校舎の入り口に向かうまでに、部活の朝練だろうか、運動部の生徒達がアリスカをジロジロと眺めるのが肌で感じ取れた。

まぁ仕方がないだろう。

こんな平凡な学園に、ロシア人の…しかもとびきりの美少女がやってきたのだ。

何事かと思うのも致し方ないと言えるし、好奇の視線に晒されるのはアリスカ自身もある程度予測していた。

…靴箱の所で来客用のスリッパに履き替え、廊下に立って周囲を見回す。

さて、転入届を提出したいのだが、職員室はどこだろう。

探した所でなかなか見つかりそうもないし、誰かに訊くのが早いのだが…。