とか何とかウニャウニャ考えていると。

「アリスカさんを気に入ったのかしら?」

「はひゃあっ!」

突然背後から声をかけられ、啓太は授業中に奇声を上げてしまう。

教師に軽く注意を受ける羽目になってしまった。

「お、驚かさないで下さい、白神さんっ」

振り向く啓太の後ろの席には、容姿で言うならソフィアやアリスカ並みに目を引く、膝まである白髪と灰色の瞳の女生徒が座っていた。

白神 月(しらかみ つき)。

公明正大、品行方正で知られており、1年生にして学園の生徒会長を任されるほどの人望がある。

「せっかくこのクラスに編入されてきたんだし、アリスカさんとお近づきになってみてはどうかしら?」

「えー…」

啓太が後ろ向き丸出しな声を上げる。

「でも僕は背も低いですし、引っ込み思案ですし…」

「あら」

月は啓太の発言をコロコロと笑った。

「そんな事ないですよ。アリスカさんはそんな所を『ウブで可愛い』と思っているかもしれませんよ?」