やがて、パトカーのサイレンの音が近づいてきた。

事前に月が警察や教師に連絡を入れている。

やっと到着したのだろう。

「あとは警察にお任せした方がよさそうですわね」

シーを抱き上げてソフィアが言う。

「細かい説明は私がするわ。皆はゆっくり休んでて」

アリスカが笑顔を浮かべた。

月やアスラ、啓太やシーの能力の事が警察に知れると、話がややこしくなりかねない。

うまく伏せつつ説明するつもりなのだろう。

「それが終わったら、みんなでどこか遊びにいきましょうか?今更午後の授業に出るのも面倒ですし」

啓太が呟き。

「駄目ですよ。『品行方正』の名に傷がつきます」

月がたしなめる。

「よいではないか、『神』が許す」

アスラが薄く笑みを浮かべて言った。