複数の発砲音。

同時にアスラの四方八方から放たれる殺意の弾丸。

「……」

アスラはかわさない。

かわせる筈もない。

棒立ちの状態から、弾丸をかわせる者などいる筈がない。

防御姿勢もとらない。

防御した所で弾丸が生身で防げる筈がない。

それでも。

「フン」

動揺も狼狽も見せず、アスラは薄く笑んで見せた。

「神に唾する行為じゃの」