黒服達は困惑する。

何だこの小僧は。

あの光を放つ目は何だ?

貫禄だけは一端に見せ付けてくれるが、この状況が理解できていないのか?

次々と、銃口がアスラに向けられる。

そうだ。

撃ってしまえばそれまでだ。

何しろこの人数。

啓太のような俊敏な動きが出来たとしても、この包囲の中で弾丸を回避する事などできはしまい。

そう、『撃ってしまえばそれまで』。

思い出す。

自分達が殺しのプロフェッショナルである事を。

人を殺める事に対する自信という歪んだ矜持を胸に秘め、黒服達は一斉に引き金を引く!