『皐月……』
鏡夜の体が、景色に溶け込んでいく。
『ずっと見守ってるから…』
「鏡夜…!」
待って…!
私、まだ…!
「ゎ、私…っ!生まれ変わったら、必ず見つけるから…!」
鏡夜、鏡夜、鏡夜………
「ッ、ど、れだけ時間がかかっても」
――――――……皐月。
「鏡夜の、こと…ッ!」
――――――……鏡夜。
「っいつか、きっと…!きっと愛し抜くからっ……!」
声の限り叫んだ。
私の心を声に込めた。
私の言葉に、鏡夜は優しく。
本当に優しく笑って。
『――――ありがとう…』
小さくそうつぶやいて。
茜色に染まった空へと
消えていった。
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