やっぱり。



その笑顔を見て確信する。



あれは鏡夜だったんだ。



迷っている私の背中を、鏡夜が優しく押してくれた。





“大丈夫だよ”





って、伝えるために。





『せっかく熱が下がってきたんだから、もう少し寝たら?』





優しい鏡夜。



いつだって私の心配ばかり。





「そうなんだけど…眠くないの。だから…」



『ダメ』



「まだ何にも言ってないのに」



『ダメなものはダメ。ほら、早く目を閉じて』



「やだ」



『皐月』





そんな鏡夜を困らす、意地っ張りな私。



だけど、いつもいつでも鏡夜のことを想ってる。