『じゃあヒント』





細く長い鏡夜の指が、ピンと私の前に突き出される。





『ひとつめ。その人は泣き虫』



「泣き虫?」



『そ。すっごくね』





クスリと笑う鏡夜。



そんな鏡夜とは逆に、私はとっても渋い顔をしてるはず。



だって、全然わかんないんだもん。





「…赤ちゃん?」



『うーん、違う。けど、本当に赤ちゃんみたいな人』





赤ちゃんみたいな人?



ますますわからない。



首を傾げる私に、鏡夜は笑う。





『ふたつめ。その人の好物はオムライス』



「オムライス……」





首を捻り考え込む。