議会が始まるので 話しを切り上げた
今日は多分 税金に関する討議がある。
野党側からの質問で水前寺総理が答弁するんだろうな
ぼんやりと考えた
昨日あんな事があってからか朝からあまり冴えない
…
「…大丈夫かい?」
「はい、工藤さん」
ようやく休憩時間になった
議場から出てふ、と息をはいた
気が付いたら工藤さんが隣にいた
「……長引いたね。さすがに疲れたよ」
「はい」
「そういえばパーティーを主催してたね。蒼井家の…」
「はい。…まぁ色々とありまして、工藤さんもお時間ありましたらどうぞ。」
さり気に宣伝する自分はせこい…
だが工藤家は名門
いい顔をしといて損はない…
というのは全部父の受け売りだが…。
「行こうかなとは思っているんだ」
こっちの腹黒さなど気付かないみたいに爽やかに笑った
「ありがとうございます…父も喜びます」
父…か
-おじいちゃん、僕のお父さんはおじいちゃんなの?
-…司。
司郎さまは顔をしかめていた
自分の髪の毛をなでながら言った
-誰から聞いた?
その瞬間確信した
父は彼、蒼井司郎だと。