「もしもし」 おばさんから電話が来るなんて珍しい。 夕飯の買い出しでも頼まれるのかと思い、電話に出た。 『あっ、帝都さん?』 でも 電話越しでもわかる、おばさんの焦った声。 「…どうかしたんですか?」 おばさんはハァハァと息を切らしている。 そして、声が震えている。