私は、行きの電車の中で
ある男の子と出会った


その子は、幼稚園のとき好きだった
良太


私は
「あっ」と思い声を
かけてみようと
思った

けど、私のことなんて
覚えてくれ
いるか心配だった


その時
良太から
「優衣?だよね」

「うん…」

「どうしたんだよ?
 優衣らしくないな」

「えっ!」
私のこと覚えててくれたの?」

「もちろん!!
優衣も大人らしくなったね」

「良太も相変わらず
かっこいいね」
「今、良太、どこ学校行ってるの?」

「芦屋国際
優衣は?」

「附属の中等」

「毎朝この電車?」

「うん。部活があるからね。」

「これから、毎朝一緒に学校いこ?」

「えっ…
 いいけど
 なんで?」

「やっぱ、俺
 優衣のこと好きだから」

「あ、駅に着いたから降りるね
 バイバイ」



幼稚園のころから両思いだったけど
お互い言い出せずに
幼稚園を卒業して
良太は引っ越してしまった