「そんで、当番日誌書くのにどんだけ時間かかってんだよ」 痛いわけではない、力の入ってない手がペチッとあたしのおでこを叩く。 「吉沢君かあ」 顔を上げて、そこに立っていたのは梨乃の幼なじみの太一だった。 太一はガラガラと椅子を引き、あたしが座る前の席に腰かける。 「……告白しねーの?」 あたしに背を向けている太一の口から、一瞬の間の後、訳のわからない言葉が出た。