「なんだよ。何も言ってねぇじゃん」

思わず乱暴な口調で言ってしまっていた。



「彼女居るって言ったり、恋愛に興味ないって言ったり、あたしに嘘ばっかりついて、終いには逆ギレですか?」

相変わらず、まっすぐにこっちを見たまま、真柴は言った。



「それかと思ったら、たまに優しいし、面白い所もあるし、昼休みは友達と楽しそうにサッカーしてるし、なんなの?キャラ設定ちゃんとしてよね」



(昼休みって……)

意味の分からないことをわめきちらす真柴に、俺はどうしていいかわからなかった。



「ごめん……」

思わず謝ってしまった。