「まぁ、中学生なんて好奇心いっぱいの年頃だからな」



放課後の職員室。


担任の先生から、生活指導を受ける。

これがあたしの、お決まり。



茶髪に、ネイルに、ピアス。

中学生らしくない、なんてよく言われる台詞。

だけど、あたしは気にしない。



少しでもいい。

悪い印象でも構わないからあなたの視界に入りたい。

その他大勢じゃなくて、あたし個人として、松井梨乃という、一人の人間として、あなたの瞳に映りたい。



そのためだったら、どんなに悪い子を演じたって構わない。