「本当に久しぶりだよな」
「だって和田くん、高校の卒業以来、一度も同窓会に出てなかったしね」
「大学に進学したあと、留学したんだ。来週から、こっちに帰って来るんだけど」
そう。
バスケ部のキャプテンだった和田くんは、県でも有名なプレーヤーだった。
その才能を買われて、有名な大学に進学した、と聞いていた。
「留学したって、バスケで?」
「そう。アメリカのチームで、1年間、プレーしてたんだ」
「すごい!身近にいるもんだね、本当にすごい人って」
久しぶりに会ったからか、和田くんの話に興奮してか、あたしはついつい、早口になる。